昭和特撮「電人ザボーガー」〜1974 エキセントリック大門豊が大暴れ!


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「主人公が変身するのではなく、乗ってるバイクが変身する」という斬新な設定の「電人ザボーガー」。2011年に板尾創路さん主演で突然リメイクされて、知った方も多いのではないでしょうか。カルトを通り越してもはやネタとしての人気も高い本作の、昭和オリジナル版の魅力をご紹介します。

 


 

●ザボーガー GO!

 

「風雲ライオン丸」 「鉄人タイガーセブン」と立て続けに 暗い・重い・報われない 話を続け、視聴率が低迷した反省から(ようやく 笑)、この「電人ザボーガー」は当時ブームのロボットと、刑事モノと、さらにブルース リーのカンフー アクションを取り入れ、主人公とザボーガーがハイテンションで暴れまわる、エキセントリック熱血ヒーローものになりました(極端)。

 

主人公の大門豊を演じるのは「忍者部隊月光」「マイティジャック」「仮面ライダーV3」結城丈二=ライダーマンを演じた二枚目俳優の山口暁氏。本作が初主演作品でした。

▲いま見てもイケメン

▲当時の新番組予告編。「みんな、電人ザボーガーは知ってるね!(断定)」がツボです。

 

主人公、大門豊=山口暁氏のクールな風貌を完全無視した熱血、ハイテンションかつエキセントリックなキャラクターと、カラテ(拳法)を使い徒手空拳で敵をバッタバッタとやっつける強さは、「ザボーガー要らなくね?」とツッコミを受けるレベル。ザボーガーは、大門に埋め込まれた電極回路に「怒りの電流」が流れなければ起動しません。しかし大門は怒りまくっているので、いつでもザボーガーは起動しまくりです。

 

大門の妙なポーズ付きの「ザボーガーGo!」でザボーガーはバイクから変形していかにも子どもが好きそうな赤とシルバーのロボットに変形。大門豊は共に戦いながら、ヘルメットのインカム マイクで指示を飛ばします。その大門の指示が曖昧かつ大雑把。なにをどうしたらよいのかさっぱりわからないレベル。

「ザボーガー、ファイト!」←もはや応援

 

ザボーガーは健気に忖度して、戦い抜きます。

 

本作の人気の一つは、この主人公 大門の熱血 ハイテンションぶりに加えて、ザボーガーとの兄弟分の絆にありました。

▲バイク時のデザインもインパクト大です。

 

もう少しなんとかならんかったの?とか言ってはなりません。ザボーガーが長年、記憶に残り続けたのはこのベタなインパクトのおかげなのです。まさにバイク版機関車トーマス!いまや特撮界では「顔のついたバイク=ザボーガー」と認知されています。

 


 

●度重なる放送日時変更

 

視聴率的もスタート当初から好調を維持し、2クールの放送予定が4クールに延長。しかし放送日を変更したら裏番組が「ウルトラマンレオ」に(調べろよ)!視聴率が低下してしまうと、唐突に1クール分再放送するという暴挙!(その間に続きを制作してたのでしょうね)放送時間を今度は日曜の午前に変更して、敵を「Σ」から「恐竜軍団」に変えて続行されます。

さらには電人ザボーガーが強化パーツにより「ストロングザボーガー」にバージョンアップ!

全52話、トータル1年3ヶ月に及ぶ放送を終了しました。

 

■放送日時の変遷

第1話 – 26話:毎週土曜日19:00 – 19:30

第27話 – 39話:毎週金曜日19:00 – 19:30

第40話 – 52話:毎週日曜日11:00 – 11:30

 


 

●ピー・プロダクションの舞台裏

 

本作品は「ピー・プロダクション制作 制作協力 友映」となっていますが、実態はピー・プロから「友映」に制作が委託されていました。友映は1971年に倒産した大映の関係者が興した制作会社。本作のテイストがこれまでのピー・プロ作品と違うのは、この辺りが関係しているのでしょうね。

当時のピー・プロは新作を作るごとに赤字が増え続け、こうでもしないと受けられない状況だったのだそうです。体制が変更され予算管理も変わったため現場とたびたび衝突し、代表のうしおそうじ氏は大変だったと後に語っておられます。

 


 

●ザボーガーの武器

 

ザボーガーは巨大ロボではなく等身大ロボ。本来は「犯罪操作用」ですので、

・頭部に偵察用リモコンヘリのヘリキャット
・両足には小型リモコンカーのマウスカー
・背中には小型ジェット機シーシャーク

などが搭載されています。

問題はその後です。

・拳と腕が鎖でつながったチェーンパンチ
・耳に付いているブーメランカッター
・口部からは速射破壊銃
・右手から凍結液

明らかに逮捕ではなく、殺る気マンマンです。いまなら憲法違反の過剰軍備と抗議が来ますね。

 


 

●原作してない原作者

 

「原作 小池一雄」とクレジットされていますが、実態は「名義を借りただけ」なのだそうです。当時、フジテレビの夜7時台をピー・プロが独占していたためなにかと横槍が多く、それをかわすための措置なのだとか。大人の事情ですね。

 


 

●とにかくΣの仕業!の主題歌

 

op「戦え!電人ザボーガー」
作詞:上原正三 / 作 編曲:菊池俊輔
歌:子門真人

en「おれの兄弟 電人ザボーガー」
作詞:上原正三 / 作 編曲:菊池俊輔 歌:子門真人

▲初期と第二期のOP&ED

 

菊池サウンドに子門真人さんのハイトーンボイスが光るエキサイティングな名曲。とにかく悪いのはΣ。なにもかもすべてΣの仕業です。

 


 

●ブル ガンダーとザボーガー基地

 

クルマに巨大なブルドッグの顔がついた「ブル ガンダー」。その見た目のインパクトから人気が高く、リメイク時に「ブル ガンダーは出ないのか?」との問い合わせがあまりに多く、予定になかったのに急遽出すことになった、という程、一部の人たちの間では「ザボーガーといえばブル ガンダー」。確かに私もハッキリ覚えています。

敵役ミスボーグと悪之宮博士コンビもインパクト大です。

 

また、巨大な頭部形の「ザボーガー基地」もまた、「目立ち過ぎだろ」とよくネタになります。とにかくザボーガーはなんにでも顔が付いているのです。


 

●サボーガーよ永遠に・・・

 

ともあれ、「電人ザボーガー」はブルマァクの玩具も売れまくり、商業的にも大成功を収めました。

いたるところに顔、そして大門のエキセントリック&ハイテンションがジワジワと話題に登り、ネタ化。

 

 

ついには2011年に劇場版新作リメイク版が公開になりました。ギャグ要素が強すぎて賛否両論ありましたが、数ある特撮、ピー・プロ作品の中で敢えてリメイクされたことからも、本作の人気がうかがえます。

 

 

「忍者部隊月光」「マイティジャック 」「ライダーマン」と共に、この「電人ザボーガー 」の大門豊で強烈な印象を残した主演の山口暁さんは、1986(昭和61)年4月6日、肝臓ガンにより41歳の若さで急逝。晩年は俳優業の傍ら、親族が経営する飲食会社の常務として活動していたそうです。1984(昭和59)年「10号誕生!仮面ライダー全員集合!!」への結城丈二 / ライダーマン役での出演が俳優の仕事における遺作となってしまいました。

 


 

「スペクトルマン」「快傑ライオン丸」「風雲ライオン丸」「鉄人タイガーセブン」そして「電人ザボーガー」・・・昭和特撮の黄金期を駆け抜けたうしおそうじ氏率いるピー・プロダクションも、この同時期に制作した「冒険ロックバット」で事実上の最終回を迎えます。次回、「冒険ロックバット」をお楽しみに!

 


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2 Comments

    • MIYA TERU

      おのさんありがとうございます!そうなのです。上原さん曰く「自宅を購入したばかりであったため版権収入を当てにして主題歌の作詞も担当したが、中々支払われず、番組自体にいい印象を持っていない」のだそうです(笑)

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