「バビル2世」〜1971 頼りになる“3つのしもべ“ロボティクス


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「バビル2世」は、巨匠 横山光輝先生原作のSFマンガおよびTVアニメ。
今回は、その魅力的な「3つのしもべ」にフォーカスをあてます!

 

●巨匠 横山光輝さん

横山光輝さん(1934(昭和9)年6月18日 – 2004(平成16)年4月15日)は手塚治虫さんと並ぶ、日本漫画史の巨匠。「三国志」があまりにも有名ですが、TV作品の原作マンガとして「鉄人28号」「伊賀の影丸」「仮面の忍者 赤影」「魔法使いサリー」「コメットさん」「ジャイアントロボ」などがあります。幅広い!

 

その作風は極限まで線をシンプルにした作画で、行間ならぬコマ間を読ませるテクニックには熱狂的なフォロワーが多数存在します。

ちなみに…いまではメジャーな呼称となった「ショタコン」は鉄人28号の「正太郎少年」が由来なのです。

 


 

●「超能力」を普及した作品

 

「バビル2世」は1971~1973(昭和46-48)年に秋田書店 週刊少年チャンピオン」に連載され、1973(昭和48)年にTVアニメ化されました。ユリ ゲラー来日からの「超能力ブーム」は1974(昭和49)年〜なので、本作はそれよりもいち早く、超能力(エスパー)を昭和のちびっこたちに広めた、先駆者的作品なのです。

 

▼このエンディング「正義の超能力少年」の歌詞で「サイコキネシス」「テレパシイ」などの超能力ワードが普及!


作詞/作曲/編曲:菊池俊輔
歌:水木一郎

 

主人公の浩一(バビル2世)は、外星人の子孫で超能力者(エスパー)。同じ血を引くヨミと、サイキック対戦を繰り広げます。

 

ちなみに…旧約聖書に登場する「バベルの塔」なのになぜ「バビル」なのか?(マンガでは住んでいるのはバベルの塔で、名前はバビル。アニメではどちらもバビル)捩って付けた、とも単なる誤植、とも言われています。

 


 

●万能「コンピュータ」への憧れ

 

▼あまりにも有名な主題歌「バビル2世」

作詞:東映二
作曲/編曲:菊池俊輔
歌:水木一郎、コロムビアゆりかご会

 

昭和の主題歌&エンディングは、作品のテーマから特長、機能にいたるまで歌詞に盛り込み、1番から3番(時には4番)までエッセンスを満載したストーリーになっている点が素晴らしいところです。

 

バビル2世はこの主題歌を聴けば

砂の嵐に隠された(コンピュータで守られた)バビルの塔に住んでいる超能力少年で、

「地球の平和を守るため」に戦っているのだ、とバカでもわかります(笑)。

 

バビル2世の秘密基地である「バビルの塔」は宇宙の知恵を結集した最新鋭コンピュータ施設。当時のコンピュータ万能説への憧憬が伝わります。

そして本作はは声優 神谷明さんの初主演作でもありました。

 


 

●「3つのしもべ」の魅力!

 

いよいよ本題。この作品のもう一つの特長が、なんといっても主題歌の歌詞にも繰り返し登場する

“怪鳥ロプロス 空を飛べ
ポセイドン は海を行け
ロデム変身 地を駆けろ”

有能過ぎる「3つのしもべ」の存在です。

 

その3つのしもべとは、

 

怪鳥ロプロス

プテラノドンのような姿ですがロボットです。ミサイルで迎撃されてもハネ返し、逆に口からロケットやら超音波を放つ無双ブリ。遠距離移動時にプライベートジェットとしても使えます。

 

ポセイドン

当時のちびっこ人気ナンバーワンの水陸両用巨大ロボ。横山テイストのルックスはジャイアントロボなどにも通じる無表情。こちらも分厚い装甲を持ち、指からレーザー、腹から魚雷を放ちます。TVアニメになかなか登場しないので「もっとポセイドン使えよ」と思って観てました(笑)

 

ロデム

逆に常にバビル2世と行動を共にする万能キャラがこのロデムです。知能が高く、何にでも変形できるのに黒ヒョウ姿がデフォルト。タクシー代りに背中に乗られる事も多く、せめてその時は馬になった方が乗り心地が良さそうなものですが、黒ヒョウの方が速くて俊敏なのと見た目カッコいいから仕方ありません。

 


 

●しもべの魅力

 

「しもべ」を辞書で調べると

下部、僕:神の使い

という意味があります。

 

3人組の家来、というと桃太郎の犬、雉、猿西遊記の孫悟空、猪八戒、沙悟浄だったり、水戸黄門の助さん格さん弥七なんかもありますね。バビル2世のしもべは 陸 海 空 をそれぞれ担当する、バビル1世が遺したサポーターです。

 

このネーミングについて横山光輝先生が「生誕80周年記念誌」(2014年)で語ったところによると、「ロプロスは天の神、ポセイドンは海の神。ロデムは単なる語呂で決めた」のだとか。 ロデムよ…。

 

彼らはバビル2世を助け、指示に従い、時には自ら判断して能動的に行動します。なんというロボティクス(一匹は生命体ですけど)。オーナー自ら超能力者にも関わらず、こんな有能なしもべがいれば、生産性向上しまくりです。

そのせいで「たった1人で悪の組織に立ち向かう」という悲壮感はなく、強すぎて敵の組織トップのヨミに変な人気が出る始末

 

ただし、しもべの彼らは不眠不休で呼び出されるブラック企業の社員で、バビル2世と同じ脳波を出す敵役のヨミに操られても従ってしまう致命的なバグがありますが(ダメじゃん)、それを差し引いても文句を言ったらバチがあたる献身ぶりでした。

 

しもべ、という点では同時期に放映された「新造人間キャシャーン 」のフレンダーも有名ですね。こちらは1匹が変形してスケールを度外視した乗り物になる無双ブリでした。

 

 

当時のちびっこたちは「自分にもこんな子分がいたら…」と憧れたものですが、彼らが普通の暮らしでは役に立つシチュエーションはなさそうです。せいぜい学校に遅刻しそうなときに送ってもらうくらいでは持ち腐れです。

「学校に送ってくれ・・・」「ほかのヤツに頼んでください」

 

ちなみに…エンディング曲はなぜか4番までありまして、

1番 ロデム変身!
2番 いくぞロプロス!
3番 進めポセイドン!

は良いとして、4番はどうするんだ?とハラハラします。そして…

4番 みんな ガンバレ!

ガンバレて(笑)

 


 

●原作マンガ「バビル2世」

横山光輝
秋田書店「週刊少年チャンピオン」
連載期間:1971(昭和46)年28号 – 1973(昭和48)年47号
少年チャンピオンコミックス 全12巻

 

●TVアニメ「バビル2世」

原作:横山光輝
キャラクターデザイン:荒木伸吾
メカニックデザイン:山根公利
音楽:菊池俊輔
製作:NET、東映
放送期間:1973(昭和48)年1月1日 – 1973年9月24日
毎週月曜 19:00-19:30
全39話

 


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