「新造人間キャシャーン」〜1973 キャシャーンがやらねば誰がやる

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今回は「科学忍者隊ガッチャマン」に続いて、タツノコプロが制作した吉田竜夫原作のSFテレビアニメ「新造人間キャシャーン 」です。


 

新造人間キャシャーン

1973年10月2日〜1974年6月25日
フジテレビ系
毎週火曜日19時00分〜19時30分
全35話

 


某レビューサイトのあらすじの欄に

「たった一つの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体。
鉄の悪魔を叩いて砕く、キャシャーンがやらねば誰がやる!」

と書いてあって爆笑しました。まさにそうなのですが…。

 

このキャシャーン も、いまでは2004年公開の実写映画「CASSHERN」の方が有名かも、ですが、やはりオリジナルのよさには敵いません。

確かに良い出来ではありましたのでリメイク実写としては評価が高いのではありますが…肝心の戦闘シーンがごく少なく、反戦映画みたいな味付けが余計でした。

そしてなんといっても名曲中の名曲、ささきいさおさんの主題歌を使わない時点で失格です。すべてのリメイク監督は、庵野さんを見習って欲しいものです。

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●人造ではなく新造

人造人間はキカイダー 。キャシャーン は「新造」人間です。

 


 

●「キャシャーン」の世界観

国籍も時代も明確にされていませんが、なにやらヨーロッパチックな街並みで、古城や石畳、宮城などが描かれています。これはフジテレビ火曜日午後7時枠の前作「樫の木モック」「けろっこデメタン」のタツノコメルヘン路線の影響なのだそうです。

 


 

●アンドロ軍団

印象的な敵の組織「アンドロ軍団」、量産型の敵ロボット。ナチスドイツを思わせる敵組織、というのはたくさんありますが、次々と新たな敵ロボが登場するそれまでのロボットアニメとは違い、師団として爪形やら大砲型やら火炎放射型やらの量産型ロボが行進、人間たちがその支配を怖れて逃げまどい、時に無慈悲に踏み潰される、というシーンは、子供心に戦争映画を観ているようで、恐怖でした。

 

「アンドロ軍団の首領、ブライキング・ボスはキャシャーン の父、東博士が開発中の公害処理用ロボットでしたが落雷によるショックで自我に目覚め、地球環境を浄化する為に世界征服に燃える恐怖の独裁者になった」という設定も、子供向けとしてはなかなかのハードボイルドです。


 

●相棒 フレンダー&ヒロイン ルナ

そんなロボット達の暴走を止めるべく、自ら改造手術を受け「新造人間 キャシャーン 」となった東博士の息子が主人公です。

 

その相棒はメカ犬のフレンダーで、「バビル二世」と並ぶ、頼もしすぎるシモベイヌです。普段はイヌなのですが口から火を吐いたりバイク、ジェット、カー、マリンなど乗り物に変形したり無双です。変形はあまりに変形し過ぎ(どころかカラーリングまで)のため、玩具展開では再現不能でした。

 

ヒロインのルナは露出狂かよ、ってな具合のミニスカで戦闘シーンも多く、ガッチャマンの白鳥のジュンと並び、萌え美少女キャラの先駆的存在ですね。


 

●圧巻の戦闘シーン

 

そしてなんといっても、キャシャーンの魅力はその戦闘シーンの痛快さにありました。

跳躍してのチョップ、パンチ、キックのみで、たった1人で強大な敵ロボ軍団に立ち向かい、バッタバッタと、というより腕やアタマを引きちぎり、土手っ腹に穴を開け、時にはバックブリーカーで胴体を真っ二つに割き、大爆発させて倒すキャシャーンに私を含む当時の子ども達は熱狂しました。相手が無個性ないかにも悪いロボ兵士だったのも、残酷さを助長せずに良かったのだろうと思います。

しつこいですが実写版では序盤にオリジナルアニメを彷彿とさせる戦闘シーンがあり期待したのですが、それっきりだったのは本作の最大の魅力を理解しないでリメイクしたのか…と非常に落胆しました。

 


 

●人間ドラマとしての評価

 

作品後半ではアンドロ軍団により民衆の前で自身も「機械」であることを暴かれ、民衆はキャシャーンも怖れるようになります。

人間を助けるヒーローでありながら、人間から疎んじられる孤独のヒーロー像は実にヒロイックで切なく、長く人気を誇る要因ともなっているのだと思います。

 

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