「日本昭和トンデモ児童書大全」~みんなで読もう昭和のトラウマ

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買ってしまいました、「日本昭和トンデモ児童書大全」 中柳豪文著 辰巳出版。

インターネットもスマホもない時代、発展する未来への漠然とした不安、好奇心とこわいものみたさを満たす、昭和の”トンデモ児童書”を、オールカラーで1冊にまとめた力作です。

 


<内容紹介>

今では絶対ありえない、凄まじいインパクト!
かつて小学生が愛読しトラウマとなった本たち!!

『ジュニアチャンピオンコース』『ジャガーバックス』『ドラゴンブックス』……etc.
怪奇・オカルト系をはじめ、ミステリー、SFものなど、子どもたちの好奇心を煽り、恐怖のどん底に陥れた、昭和のびっくり図書の数々。名作・珍作一挙大集合!!

当時、それらは子どもの本棚に当たり前のように並んでいた。
ショッキングで残酷で怖い…でも、大いに想像力を育まれた。

おどろおどろしい絵と文で描かれた「怪奇」の世界。
妖怪、心霊、UFO、超能力、謎・不思議、事件・犯罪、さらには人類滅亡…まさに「恐怖」のオンパレード。
ぼくたちは強烈に感化されながら夢中で読み耽った。
そして、読書の楽しみと喜びを覚え育ったのである。

 


 

私の世代、もう少し上から下の世代でも、必ずといっていいほど本棚にこの手の書籍がありました。いつ、どこで買ったのか知らないが、誰の家にもあるなぞの児童書。いまでも実家に帰ると手に取って眺めたくなります。

 

1970年代は、「超能力」「オカルト」ブームの時代でした。

ユリゲラー、オリバーくん、ネッシー、UFO・・・

サイコキネシステレパシーなどの超能力用語が会話の中でごくフツーに交わされ、テレビをつければゴールデンタイムでスプーン曲げやら秘境探検やら怪奇現象の特集だらけ。そこに「猿の惑星」「ノストラダムス」の終末論やら小松左京氏の「日本沈没」ブームなどが拍車をかけ、多くの特撮ヒーローもののモチーフになりました。

そして、それらの熱狂の下支えをしていたのが、これらの”トンデモ児童書”だったように思います。

 


 

■3大レーベル

 

ドラゴンブックス
『吸血鬼百科』『飢餓食入門』『生き残り術入門』『悪魔全書』
『ミイラ大百科』『四次元ミステリー』『日本幽霊百科』

ジュニアチャンピオンコース
『世界のなぞ世界のふしぎ』『絵ときこわい話 怪奇ミステリー』
『驚異の記録 あの事件を追え』『絵ときSF もしもの世界』
『なぞ神秘 世界の秘宝をさぐれ』『ぼく滅作戦 人間の敵ショッキング情報』
『なぞ驚異 七つの世界の七不思議』『なぞ怪奇 超科学ミステリー』
『絵とき21世紀 大予言! 未来をさぐる』『きみならどうする? ゆうれい屋敷の探検』
『推理クイズ あなたは名探偵』

ジャガーバックス
『日本妖怪図鑑』『世界妖怪図鑑』『魔術妖術大図鑑』『なぞの怪獣大図鑑』
『これが科学捜査だ』『世界の超能力者』『地獄大図鑑』
『怪奇! 日本ミステリー図鑑』『恐怖! スパイ大作戦』『決戦! 日本連合艦隊』
『日本の特攻兵器』『ドイツ機甲軍団』『陸上航空海上 自衛隊図鑑』
『第三次世界大戦 戦う自衛隊』

まだまだあります。

なぜなに学習図鑑シリーズ
『なぜなに からだのふしぎ』『なぜなに びっくり理科てじな』
『なぜなに びっくり動物』『なぜなに 世界の大怪獣』『なぜなに 世界のふしぎ』
『なぜなに 大昔の人間』『なぜなに びっくり世界一』

……etc.

 


 

■トラウマ必死!オトナの本気

 

コンプライアンスだのなんだので今では絶対に出版どころか企画すらできないレベルのトンデモテーマに、クソ真面目なテキストと、プラモの箱絵で有名な小松崎茂氏を筆頭とした画家の手による強烈なレイアウト!

とにかくトラウマ必死のダークな画+写真+コピーのオンパレード!まさに狂気!

▲「イルカがせめてきたぞっ!」は伝説です。

 

”信憑性”とか”いかがわしい”などの意見はフルシカトして、妖怪、幽霊、悪魔、超能力、雪男、残虐事件、未解決事件、魔術、公害、古代文明、奇習、未来、宇宙・・・などなど、フィクションとノンフィクションがごちゃまぜに(だから「ふしぎ」なのだが)、同じテンションで同列に語られます。果ては「日本の特攻兵器」「ナチスドイツ」・・・いまでは炎上間違いなし。

 

バミューダ海域もピラミッドも、ヒンデンブルク号爆発事故も、江戸時代の拷問も、日本の八大地獄の詳細も、みんなこのシリーズで知りました。あまりのおどろおどろしさ、こわさに目を背け、穴に埋めたちびっこが続出(笑)したのも頷けます。

 


 

我が家には、

「もしもの世界」 もしも富士山が爆発したら もしも月がなくなったら もしも引力がなくなったら もしも地球が急激に冷えたら

とか、「世界の未解決事件」なんかがいまでも数冊あります。コワイです。

 

これらのシリーズとは若干違いますが、「速さくらべ」とかもありましたね。「ウルトラセブン」と飛行機が一緒に飛んでたりするヤツ。
こちらはほのぼのしますね。。。

 

「未来の都市予想」なんかも、ロマンが溢れます。


 

■昭和はトラウマの時代?

 

思えば、「タイガーマスク」「あしたのジョー」も、「ガンバの大冒険」のノロイ「ルパン三世」のマモーも、「超人バロム・1」のドルゲも、「仮面ライダーX」のキングダークも、「仮面ライダーアマゾン」の十面鬼も、「ヘドラ」、もっと古くは「サンダ対ガイラ」だって怖かった。アニメだって「みなしご」とか「孤児」とかがテーマなものだらけ。まだまだ戦後の傷跡がギリで遺っていました。

 

昭和のちびっこたちは、いまよりも、理不尽な世の中に対する耐性が鍛えられていましたね。

 

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