「デヴィッド・ボウイ」⑦~レッツ・ダンス

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ベルリンでのプログレでミュージシャンとしての高い評価を得たボウイは、

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■ロジャー Lodger (1979年)

の後、これまでの総決算的でマニアの評価も高い(私も好きです)

■スケアリー・モンスターズ Scary Monsters (1980年)

 

と立て続けに佳作を世に送り出し、いよいよ

■Let’s Dance(1983年)

で輝かしい80年代洋楽全盛期の口火を切ります。

 

ナイル・ロジャース(後にデュラン・デュランやマドンナをプロデュース)とタッグを組んで、思いっきりダンサブルにキャッチーにゴージャスになったボウイは、自身の映画出演などの効果も相まって、全世界で爆発的なヒットを記録します。

 

一方で、「マニアックなカルトヒーローだったボウイが、お茶の間のスタァになり下がりやがった」との声も多く聞かれました。

 

特にこの80年代は、商業的色彩の濃い系統は『産業ロック』と揶揄され、売れ線を狙う=拝金主義者、と毛嫌いされる傾向にあり、ボウイも旧来のファンや一部の批評家、ヒョーロンカ筋から酷評されたワケです。

 

しかしながら、「ジギー・スターダスト」でゲテモノ扱いされ、「ロウ」「ヒーローズ」でミュージシャンとしての地位を市場だけでなく業界内でも確立していたボウイからしたら、一度、徹底的にポピュリズムを追求してみたい、狙えば売れる、って事を証明してみたい、文字通り、「ちょっくら時代と踊ってみようぜ」くらいの気持ちだったのかもしれません。

 

実際、この作品はビルボードNo. 1を獲得し、より多くの人々にデビット・ボウイの存在が知れ渡るようになったのでした。

 

 

ヒットチューン満載

 

説明不要のタイトルチューン「Let’s Dance」以外にも、このアルバムにはヒット曲が満載でした。

 

オープニングチューンの「Modern Love」
いきなり出だしのドラムがザ・80年代、という、とにかくかっちょいい楽曲です。

 

このアルバムのギタリストにはあのスティーヴィー・レイ・ヴォーンを起用して、単なるポップアルバムには仕上げなかったあたりがボウイのこだわりですね。無名のブルースギタリストだったレイ・ヴォーンはこの作品で一躍、一流ロックスターの仲間入り、おかげでツアーには参加してもらえなくなりました(笑)

 

もう一曲、爆発的にヒットしたのが「China Girl」
表向きはキャッチーで切ないラブソングなのですが、これまたテーマが中国女性との恋物語で、白人のオレ様の言うこと聞いたらテレビでもなんでも買ってあげる、とか結構タブーに踏み込んだアイロニカルな作品だったりしてまして、この辺りの曲者具合がやっぱりボウイ様なのでした。

 

実はこの楽曲はかつて、盟友のイギー・ポップのアルバム「Idiot」制作時にイギーにあげた曲のセルフカバーです。

 

もう一曲は、ナスターシャ・キンスキー主演映画の主題歌、「Cat People」

 

私はこのアルバム収録版よりシングルバージョンが好きなので、そちらをカヴァーしました。

そして、このモンスターアルバムを引っさげて、ボウイ3度目の日本公演が実現します。

 

1983年 Serious Moonlight Tour

 

今回は会場もビッグアリーナ、スタジアムで

10月20・21・22・24日:日本武道館、
25日:横浜スタジアム
26・27日:大阪府立体育会館
29日:名古屋市国際展示場
30日:大阪万博記念競技場
31日:京都府立体育館

となっています。

 


 

▼こちらは2016年追悼Liveでの私のカヴァー、Let’s Danceの後期アレンジです。


★David Bowie history Blog INDEX

 

「デヴィッド・ボウイ」①~変幻自在のロックスタァ入門
「デヴィッド・ボウイ」②~スペースオディティ 宇宙の旅
「デヴィッド・ボウイ」③~ジギー・スターダストとは何か?
「デヴィッド・ボウイ」④~プラスティック・ソウル
「デヴィッド・ボウイ」⑤~ベルリン・プログレ
「デヴィッド・ボウイ」⑥~前半まとめ&来日公演

「デヴィッド・ボウイ」⑦~レッツ・ダンス
「デヴィッド・ボウイ」⑧~ライブ・エイド
「デヴィッド・ボウイ」⑨~Tin Machine
「デヴィッド・ボウイ」⑩~ Sound + Vision Tour
「デヴィッド・ボウイ」⑪~Black Tie White Noise / OUTSIDE
「デヴィッド・ボウイ」⑫~Earthring & 中期以降のまとめ

「デヴィッド・ボウイ」⑬~引退?そして復活
「デヴィッド・ボウイ」⑭最終回~Blackstar そして伝説へ

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